最近はちょっと忙しい日が続いていました。休みの日も息子がアメリカ(ホームステイ)から帰ってくるので空港に迎えに行ったりと。
わずかな時間を見つけ、憂さ晴らしにカラオケに行っても、声が出なくて釈然とせずに帰ったりと。あの店は空気が乾燥しているのだろうか。いつも声が出にくくなる店というのがあります。
母の生活が苦しい
数ヶ月前ですが、年老いた母(今年70)の勤め先が店をたたんだため、収入が年金のみとなってしまいました。話を聞いてみると、短時間の働き先を見つけ、今のところ生活費の収支はプラスマイナスゼロで、何か出費があるたびに貯金を取り崩さなくてはならないという状態。
これではいかんと母の子どもたち、つまり私の兄弟で話し合いが成されました。
・頭も身体もまだまだ元気
・母にはいつまでも社会に関わっていて欲しい
・どの家庭も引き取るのは難しい
・放ってはおけないから、みんなで常に考える
というようなまとめとなりました。あ、私たち兄弟は仲が良いので、お互いに腹を探ったり、駆け引きをしたりするような心配はまったくありません。話し合いも真摯に進むので、おバカな会社の連中と話し合うより、論点もずれずに気持ちよく進みます。
自営をやろう
そこで私のアイデアとして、あき時間に自営業をやってもらうというのを出しました。
商売形態としては、小売通販になります。具体的な商材はまだ決まっていません(アイデアは出ている)が、スモールビジネスらしいフットワークの軽さと、母の暇な時間を有効活用するという時間的制約(時給コスト)の無さが武器になると説明しました。
直接商売の経験はありませんが、私の考える商売で利益を出すというのは、
- 安く仕入れたものを、それ以上の金額で売る
- 価値の無い(低い)ものに価値をつける
- ただで手に入れたものを売る
ぐらいは考えているので、その旨を説明して当てはまる商売がないか常にアンテナを張っていて欲しいと伝えました。
安く買い高く売るのは商売の基本だけど、今の情報社会では普通に考えるとおそらく難しい、と。しかし価格の歪みは、そのITがあることで見つけられることもあると思っています。
価値のないものに価値をつけるとは、例えばジャンク品を修理したり、布を服に仕立てたりなんかですね。技術はないのでそのままでは無理ですが、時間だけはある母ですので、他人が面倒でやれない作業をやってもらうというのはありだと思います。
例えば汚れたものをもらってきて、母がきれいにしてから売るのだったら、十分可能ですし社会的にも意義のある行為ですね。
ただで手に入れたものを売るというのは、そればかり考えていると犯罪に繋がりかねないから注意して欲しいと話しました。その行為を自分の子どもに胸を張って話せるかを、判断の基準にして欲しいとも。
私の兄弟は姉二人なんですけど、弟の話をきちんと聞いてくれます。しかし大人になってからきちんと真面目に話したのって、この時が初めての気がします。生涯を通じても初めてかも。
ここで姉が「ただで手に入れたものならルコウソウの種がある」とアイデアを出してくれました。
こういう星型の可愛い花なのですが、種が欲しかったのに全然売ってなくて買うのに苦労したこと、咲き終わったら種がメチャクチャたくさん取れたことを話してくれました。
いいですね!
単価が安いので普通なら商売にならなさそうなところもグッドです。
株式会社化
そしてこれだけでは生活費の足しにはなりづらいので、出資金を出し合って株式会社形態にしようということになりました(私が誘導したんですけど笑)。
- 商売に使う費用はそこからすべて捻出する(母に費用的な負担はまったくかけない)
- 利益は全部母に渡さずに、一部分を会社に還元して資本を大きくしていく
- 母の月収が10万円を超えるまでは、母が8割、会社が2割の取り分とする(10万を超えたときはその時また考える)
- 出資したお金は基本的に返ってこない
- 大事なことは話し合いで決める、発言権は出資比率で決まる(株主総会)
という条件で締結しました。出資比率も決め、私が6万、一番上の姉が3万、下の姉が1万円の10万円からスタートすることになりました。まだまだ大したことはできませんが、とても楽しみです。
という話をしたら、母が自分も出資したいといってきたので、1000円出して1%の株主となりました。私は59%になりました。
私自身商売自体にはものすごく興味があって、いろいろ勉強もしてきたのですが時間的な制約があって今まで出来ませんでした。商売の才覚をやっと試せるときがやってきました。がんばりたいと思います。